富士山周辺は、ツーリングにも最適なエリアです。土日には富士山の周辺では多くのバイクを見ることができますが…。
かつて富士山麓に『陸軍少年戦車兵学校』という教育機関があったことを知っている人はそう多くはないでしょう。
2026年夏。今年もまた戦争の歴史を考える季節になったので、静岡県富士宮市にある『若獅子(わかじし)神社』までツーリングに行ってきました。
若獅子神社とは
若獅子神社の場所は、国道139号の上井出インターのすぐそば。観光スポットでいうと、白糸の滝の近くにあります。
神社の境内はそう大きくはないのですが、かつてこのあたり一帯には『陸軍少年戦車兵学校』の広大な敷地が広がっていたそうです。

若獅子神社は、戦車兵学校跡地に建立された神社。神社入口にある門も、かつての少年戦車兵学校の門が移設されたものだとか。
かつての学校の規模を物語る案内板もありました。
現在の若獅子神社があるのはあくまでも「学校跡地のほんの一部分」であり、当時は非常に巨大な訓練施設であったことがわかります。
駐車スペースはかなり広いので安心
ちなみに神社の前には広いスペースがあるので、バイクを停める場所に困らないのがありがたいところです。
こういったスポットはソロツーリング向きだとは思いますが、マスツーリングで訪れても駐車スペースに困るということはまずないのでは…と思います。
社殿と『若獅子の塔』
では…。何はともあれ神社に来たのだから、まずはお参りをしていきましょう。

若獅子神社の社殿は、通常は扉が閉められているようですが、8月15日にはここで神事が行われるようです。

ひとまず社殿の前で静かに手を合わせたら…。境内の散策をしてみましょう。
まず社殿の左側には『若獅子の塔』がそびえ立っています。
この塔は、少年戦車兵学校出身の戦没者を慰霊するため、同窓生と支援者によって建立されたものだとか。塔の下部には、昭和天皇の御製(和歌)も刻まれています。
帰還戦車・九七式中戦車
そして…。若獅子の塔の隣には、錆びに覆われた戦車が展示されています。
かつての日本陸軍の主力戦車、九七式中戦車です。

この戦車は、激戦地となったサイパン島での戦闘に使用されたもの。戦後30年間、サイパン島の土中に埋もれていたそうですが、有志の尽力によって日本への帰還が叶ったのだとか。

まずは、全方位からの写真をご覧ください。
ご覧の通り、車両はかなり風化が進んでいます。
特に足回りの風化・劣化がひどい状況ですが、聞くところによると昔はもう少しちゃんと形を保っていたそうです。戦車の上に屋根はあるものの、屋外展示であることには変わらないので、ある程度の経年劣化は仕方ないかもしれません。

九七式中戦車の諸元表もありましたので紹介します。

乗員数は4名。
この戦車の中にも、かつて4名の若者たちが乗り込んでおり、命を落としたということになります。
実際、戦車には激しい戦闘を物語る、おびただしい数の弾痕がありました。
そんな戦車を見ていると、まさしく「戦闘中にそのまま時を止めてしまった」かのような、鬼気迫るものを感じます。

もしも、この戦車に乗っていた若者たちの生まれた時代があと10年遅かったら…。
きっと彼らには、ごく一般的な若者たちと変わらない青春時代があったことでしょう。
友人たちとふざけあったり、勉強やスポーツなどに打ち込んだり、恋愛をしたり…。もしも僕と同じ時代に生まれていたのなら、友人になっていたかもしれません。
さまざまな感情が去来して、とにかく手を合わせることしかできませんでした。

まとめ
今回のように、戦争のことを考えたり戦没者を慰霊したりする旅は、年に一度くらいはしたいなと思っています。
こういった旅はマスツーリングでは提案しにくいところもあるし、ソロツーリング向きのテーマの一つではないかと思います。
「ソロツーリングってどんなことをしたらいいのかよくわからない」という方は、たまにはこんな形の旅をしてみるのもいいのではないでしょうか。




















