【歴史探訪ツーリング】秀吉の小田原攻めの舞台・石垣山城とは?

石垣山城のアイキャッチ ツーリングレポート


ソロツーリング向きの旅のテーマはいろいろありますが、中でも『歴史探訪』は最適なもののひとつ。

マスツーリングの場合、参加メンバー全員が歴史好きとは限らないので、「歴史スポットをじっくり見る」という予定を組み込むのは少々気が引けますよね。

しかし、ソロツーならば話は別。自分の興味のあるスポットに行き、思う存分、歴史に思いを馳せることができる…というわけです。

というわけで、歴史探訪シリーズの第1回目として訪れたのは、神奈川県小田原市。ここにある『石垣山城』で歴史を堪能してみました。

石垣山城の入り口

石垣山城とは?

ときは戦国時代。天下統一目前の豊臣秀吉に対して、恭順の姿勢を示さなかったのが関東一帯を治めていた北条家でした。秀吉は22万の軍勢で、北条家の本拠地である小田原城を包囲。その際、秀吉は本陣として、小田原城を見下ろす山に総石垣の城を築城します。昼夜を問わない突貫工事により、わずか80日間で完成したのが石垣山城。一夜のうちに完成したかのような逸話から「一夜城」との別名もあります。

場所・アクセス

まずは、この城の場所とアクセス情報からご紹介しましょう。

場所としては、地図のとおり神奈川県西部・小田原市にあります。

秀吉が小田原攻めのために築いた城なので、まさしく小田原の市街地を見下ろす山の山頂付近に位置しています。

アクセスする際に目印になるのが「ターンパイク」の看板。

国道1号・箱根板橋駅付近に「アネスト岩田 ターンパイク箱根(通称・箱根ターンパイク)」の案内板があるので、まずはここを目印にしてターンパイク方面へ進みます。「石垣山一夜城」の案内板もあるのですが、ターンパイクの案内板がわかりやすいでしょう。

  • ターンパイクの入り口
    国道1号線の分岐。石垣山一夜城の案内板もありますが、箱根ターンパイクへの案内板がわかりやすいですね

箱根ターンパイクのすぐ手前を左折し、東海道新幹線の高架のあたりから石垣山城へ上っていくことができます。

  • 石垣山城方面の案内板
    ターンパイク方面から来ると、高架の橋脚でこの看板が見えにくいのですが…ともかくこの高架下あたりから山へと登っていきます
コンクリートの路面

住宅街を抜けると、こういった「〇」の溝があるコンクリート路面になります。傾斜がキツい道によくあるやつですね。

アクセスするルートで、さっそく歴史に触れられる

ここから石垣山城までの道路沿いには「石垣山に参陣した武将たち」という看板がところどころに立っているので、それらに立ち寄りながら上がっていくのも一興ですね(武将じゃない人も混じってはいますが…)

  • 石垣山に参陣した武将たち

豊臣秀吉の看板まで来たら、ほぼ石垣山城に到着です。

気になる駐車場チェック!

ツーリングで立ち寄るスポットで、もっとも気になる(?)のが駐車場。石垣山城にはかなり大型の駐車場が隣接しています。

石垣山城の駐車場

ただ…。「バイク用」のスペースが確保されてはいるのですが、以下の写真の通り、台数はかなり限られています。せいぜい4台分といったところでしょうか…

駐車場のバイク用スペース
緑色のコーンで囲まれた部分がバイク専用スペース。もう少し大きいスペースがあればありがたいのですが…

まぁ、もしここに停められなくても、駐車スペースはかなりあります。未舗装のエリアもあるので、ここらの端に停めておけば大丈夫そうではありますね。

駐車場案内図
未舗装の駐車スペース

ちなみにこの駐車場は「一夜城ヨロイヅカ・ファーム」というカフェレストランの駐車場も兼ねています。

どちらかといえば、城よりもこちらのレストランの方が人気なのでは…?と思うくらい人気のスポットですが、あまりソロ向きではないかもしれません…

【注目ポイントはもちろん石垣!】城跡を散策してみよう

冒頭に掲載している写真でもわかるとおり、現在の石垣山城は、正確に言うと「城跡」です。門や天守などの構造物はなく、現存しているのは石垣と「跡地」のみ

しかしこのリアルさが、歴史好きには刺さるポイントではないでしょうか。

石垣の写真

石垣山城は、関東で初めて築かれた、本格的な石垣を持つ城なのだとか。それ以前の関東にあった城は、土塁や堀などで防備していたということですね。

小田原城からこの石垣が見えたかどうかはわかりませんが、こんな最前線に本格的な石垣を城を造られたら(しかも80日間で!)、北条側に与えたインパクトは相当なものだったでしょうね…

石垣山城の復元図
案内板で見ることができる復元図。前線基地とはまったく思えない、本格的な城です…!

ちなみにこの城の石垣は、自然石をほとんど加工せずそのまま積み上げる「野面積み(のづらづみ)」という技法で造られています。「穴太衆(あのうしゅう)」という石工職人集団が確立した技法と言われています。

石垣のアップ
きれいに残っている石垣

崩れているところも多いのですが、場所によっては上のように比較的きれいな状態で現存しているところもあります。

いやはや、それにしてもこんな大規模な城を80日間で築いたという秀吉の財力は途方もないですね。昼夜を問わず工事を続けたそうですが…重機などない時代ですから、相当な人数が、入れ替わり立ち代わり工事を続けたことでしょう。

城の上り口

駐車場のすぐ近くにある登り口から、しばし坂道を上っていくと…

二の丸広場

二の丸に出ます。現在はご覧のとおり広場があるだけですが、伝承によるとここには馬屋が置かれていたとか。

井戸跡

そして、二の丸の少し下には「井戸曲輪(いどくるわ)」跡があります。もともと沢のようになっていた地形を利用して、石垣の壁で取り囲んだ形になっているそうです。

なんと、井戸の底では現在も湧き水があるのだとか…! 底には下りられないようになってるので、上から見た限りですが、確かに水たまりのようなものが見えました。

二の丸付近を散策したら、いよいよ本丸へと登っていきます。

本丸登り口
  • 石垣山城の展望台

本丸には、ご覧のような展望台が設置してあり、小田原市街を一望することができます。「秀吉もこのように小田原を見下ろしていたんだな…」という感慨が味わえます。

そして!

展望台からは、もちろん小田原城もしっかり見えるのです!

かなりカメラでズームした状態です。肉眼ではここまで大きくは見えませんが、とはいえ眼下にちゃんと確認できます

小田原城の天守は江戸時代にあったものを復元したらしいので、小田原攻めのときにはまったく違ったものだったはずですが…。ともかく、北条側の動きのほぼすべてを一望できる状態なのは間違いありません。ここからの眺めはまさに「もう勝敗はついたな」といった印象です。

豊臣側の布陣

案内板には、豊臣方の布陣についての解説がありました。まさしく「完全包囲」ですね…

さらに包囲している武将たちも、さながら「戦国オールスターズ」といった面々が揃っています。海上まで封鎖されてますから、いくら難攻不落の小田原城とはいえ…さすがにこれは「詰んでいる」と言わざるを得ないでしょう…

  • 山内一豊など
天守台跡
天守台跡

天守台跡もありますが、現在はただ小さな山が残っているのみです。はたしてここにはどんな天守が建っていたのでしょうか…。

いずれにせよ、城内を散策しながら、あちこちで物思いにふけることができます。石垣山城はまさに、ソロツーリングにはピッタリのスポットといえるでしょう。

帰り道の絶景と小田原グルメも堪能

石垣山城へのアクセスルートは非常に眺めもいいので、帰り道はぜひ、景色を楽しみながら下っていくのがおすすめです。

小田原の街並みとバイク

このように、愛車と小田原の街を絡めた絶景写真を撮ることもできます。

市街地に下りたら、ターンパイクを上がって箱根ツーリングを楽しむも良し。西湘バイパスでシーサイドクルージングを楽しむも良し。

「その後のプラン」の広げ方も多彩なので、もしあなたが歴史好きなら、ぜひ石垣山を絡めたツーリングを楽しんでみてはいかがでしょうか?

おすすめグルメ情報:小田原タンメン

「小田原タンメン総本店」は、石垣山城から約5kmほど、西湘バイパス小田原インターのすぐそばにあるラーメン店です。

小田原タンメンの店舗外観
店舗の看板

一般的にタンメンというと、野菜たっぷりであっさりした塩味ですが、ココのタンメンは挽き肉餡がかかったガッツリ系タンメン。

タンメンのアップ

「普通のタンメンはあっさりしすぎててあまり好きじゃないんだよな」というガッツリ派の人にもぜひ食べてもらいたい一杯です(メニューには、昔ながらのあっさり系タンメンもあります)

かなり人気店なので、ランチタイムを外して行くのがおすすめ。午後までじっくりと歴史探訪ツーリングを楽しみ、遅めお昼としていかがでしょうか。

主なメニュー
・小田原タンメン 950円(税込1,045円)
・小田原ギンギンタンメン 1010円(税込1,111円)
・小田原ギンギンレッドタンメン 1100円(税込1,210円)
・昔ながらタンメン 860円(税込946円)
など

公式サイト(https://tanmen.jp/

編集者。MOTO-LOGUE編集長。
25歳のときにバイク雑誌出版社に入社して以来、数々のバイク誌の編集に携わり、計4誌の編集長を歴任。
編集者歴は25年以上となり、現在は紙・Web・YouTubeなど表現の媒体も問わず、さらにバイク業界以外でも積極的に活動中。愛車はSR400

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